(2020年11月18日に更新しました。)
こんにちは、さくらです。
前回はADHDの薬であるコンサータについてまとめていきました。
現時点(2020年10月)で18歳以上へ処方ができるADHDの薬は3種類(コンサータ、ストラテラ、インチュニブ)あります。
私はその3種類を試して、現在はコンサータとストラテラを服用しています。
今回は「ストラテラ」「インチュニブ」について、効果や副作用などをコンサータと比較しながらまとめていきます。
- ストラテラ・インチュニブの効果とは?
- ストラテラ・インチュニブの副作用
- 私のストラテラ・インチュニブを飲んだ感想
- ストラテラ・インチュニブ・コンサータの効果・副作用の比較
- ストラテラ・インチュニブのまとめ
ストラテラ・インチュニブの効果とは?
(毎回のことながら、汚いイラスト&文字でごめんなさい。)
ストラテラについて
コンサータは「ドーパミンの分泌を促す」「ドーパミンの再取り込みを防ぐ」という働きでADHDの不注意・衝動・多動を緩和します。
ストラテラは「トランスポーターの働きを阻害し、ノルアドレナリンの再取り込みを防ぐ」ことで、脳内のノルアドレナリン、そしてドーパミンの濃度を高めてくれます。
コンサータと同じく不注意・衝動・多動に効果があります。
ストラテラは効果が表れるのに服用スタートから2週間~8週間程度かかります。
一日中効果が持続するため、効果が切れた時の反動が気になる人や夜に作業をすることが多い人には使いやすい薬です。
インチュニブについて
インチュニブはコンサータ・ストラテラと効果が異なり、ADHDの衝動や多動に効果がありますが、不注意にはあまり効果がないようです。
コンサータやストラテラが情報伝達物質を放出する送信側にあるトランスポーターの働きを阻害していました。
インチュニブは「α2Aアドレナリン受容体作動薬」で、情報伝達物質を受け取る受信側にあるアドレナリン受容体にくっつくことで、情報伝達を効率的に行えるようになります。
もともと高血圧の治療薬として開発されていて、交感神経の活性を抑える働きがあり、鎮静的に働くようです。

交感神経が活性化すると興奮状態に、副交感神経が活性化すると鎮静状態になりますよ。
ストラテラとインチュニブの依存リスク
コンサータとの違いとしてストラテラとインチュニブは中枢神経を刺激しないため、依存リスクがないことが挙げられます。
ですので、患者も医者も登録の必要がなく、ストラテラやインチュニブを取り扱っている病院が多いのもメリットの一つと言えるでしょう。
ストラテラ・インチュニブの副作用
ストラテラは食欲減退、不眠、口渇などの副作用に悩まれている方が多いようです。
飲み続けていくことで副作用が軽くなっていく人も少なくないため、我慢できる程度の副作用であれば一定の期間は飲み続けていくのがいいのかもしれません。

副作用が我慢できない時はかかりつけ医に相談して服用をストップすべきか指示をもらうようにして下さいね。
インチュニブは高血圧の薬として開発されていたので、副作用で血圧低下が見られるケースも。
また、傾眠、頭痛、口渇、めまいなども副作用として現れるようです。
インチュニブの断薬は注意が必要で、急に薬を止めてしまうと急激な血圧上昇がおこることもあります。
断薬はかかりつけ医の指示に従って、ゆっくり行う必要があります。
私のストラテラ・インチュニブを飲んだ感想
ストラテラはマイルドに効いている印象です。
服用して1ヵ月ほど経ったあたりで、「なんとなく頭のモヤが晴れているような気がするな~」といった感じでした。
追記:服用を続けて3カ月くらい経ちましたが、思考が過剰に浮かぶことがなくなり、脳が静かになった感じがします。
生活しやすくなりました。
副作用はほとんど気になりません。

コンサータは「頭の中を一つに集中させる」ことで思考の多動を止めている感じ。
ストラテラは「頭の中を静かにする」「次々に湧いてくる思考を抑える」ことで思考の多動を抑えるような感じがします。
↓思考の多動に気付いたきっかけについての記事はこちら
インチュニブは副作用の血圧低下がバッチリ現れてしまい、1カ月服用したところでギブアップしました。
私は不注意優勢のADHDのため、あまり効果がみられなかったです。
感情面は凸凹があまりないフラットな感じになったので、イライラやソワソワが止まらないタイプのADHDには効果的があるのではないかと感じました。
ストラテラ・インチュニブ・コンサータの効果・副作用の比較
ストラテラ | インチュニブ | コンサータ | |
一般名 | アトモキセチン塩酸塩 | グアンファシン | メチルフェニデート |
作用 | ノルアドレナリンの再取り込みを防ぐ | アドレナリン受容体に作用し、脳内の情報伝達を効率化する | 中枢神経を刺激してドーパミンの分泌を促す、また再取込みを防ぐ |
効果 | 不注意・多動・衝動性を緩和 | 多動・衝動性を緩和 | 不注意・多動・衝動性を緩和 |
副作用 | 食欲減退 不眠症 体重減少 頭痛 腹痛 悪心 チック 発熱 睡眠障害 動悸 口渇など |
傾眠 血圧低下 頭痛 口渇 めまいなど |
吐き気 食欲減退 傾眠 頭痛 腹痛 口渇 嘔吐 便秘 浮動性めまい 不眠症 体重減少 動悸など |
服用回数 | 1日1回か2回 | 1日1回 | 1日1回 基本的に朝服用 |
効くまでの時間 | 2~8週間程度 | 1~2週間程度 | 飲んですぐ |
効果の持続時間 | 一日中 | 一日中 | 12時間程度 |
依存性 | なし | なし | リスクあり |
医師や患者の登録 | 必要ではない | 必要ではない | 必要 |
以上のように3種類の薬はそれぞれメリット・デメリットがあります。
脳は人それぞれで違うので、薬の効果も副作用も人それぞれで異なります。
自分の悩んでいるADHDの症状をフォローできる薬が選べる手助けになれば幸いです。
↓メモの取り方をADHDさんの苦手なケースごとにまとめた記事はこちら
ストラテラ・インチュニブのまとめ
- ストラテラは不注意・衝動・多動に効果があり、インチュニブは衝動・多動に効果がある
- ストラテラ・インチュニブはコンサータと異なり登録がいらないため、取り扱っている病院が多い
- 効果は一日中続くが、効果が表れるまで一定の期間の服用が必要
- メリット・デメリットのバランスをみて、服用する薬を選ぶのが大切
今回はADHDの薬「ストラテラ」「インチュニブ」についてまとめていきました。
私は現時点では薬物療法を受けて良かったなと感じています。
ADHDの症状に悩まされている方たちの苦しみが軽くなることを願っています。