(2020年11月17日に更新しました)
突然ですが、あなたはメモを取るのは得意ですか?
勉強でも仕事でもかかせないメモ。
メモの取り方は人それぞれで、うまく活用できている人もいれば、イマイチ活用しきれていない人もいるかと思います。
メモを取るのがニガテと答えた方はこんな経験あるのではないでしょうか?
- 「メモどこにあるの~(´;ω;`)」
- 「あれ、メモ取ったっけ…?」
- 「字がミミズみたいになっててメモが読めない。」
- 「聞きながらメモ取るの難しくない?なんでみんな出来るの?」
- 「書いてる途中でホワイトボードが消されたんだが…。」
- 「難しい言葉を使われるとメモになんて書けばいいのかわからない。」

あるあると思った方、仲間ですね!
ADHDさんは覚えておくことが苦手だったり、情報を理解するのに時間がかかったりするため、メモを活用することはとても重要と言えます。
今回はADHDさんのメモへの悩み別の対策法をまとめていきます。
ADHDでなくても、メモを取ることに苦手意識がある方にも読んで頂きたい記事です。
メモへの悩み別の対策法
「メモどこへいった?」タイプのあなたへ
メモってなんであんなに無くなりやすいのでしょうか(涙)
確かにメモを取ったはずなのに、見つからなくて困るなんてことは私は何度も経験しています。

仕事のマニュアルのメモを無くしてしまって、指導してくれる先輩に頭を下げてもう一度聞くのは申し訳なくてほんと辛かったなぁ…。
メモ帳を用意してもそれ自体を無くしてしまったり、使いたい時に出てこなかったり…。
私の対策は大きめなノートをメモ帳として使うこと。
小さなメモ帳に比べ、無くなる頻度がグッと減りました。
持ち運びは面倒くさくなりましたが、無くなるよりずっとマシなので我慢しています。
大きめなノートにしたことで、ペラ紙や付箋に書いたメモをノートに張り付けて情報を一元化できるようになったもの良かった点です。
また、ノートにカバーを付ければ、厚みが出て鞄の中で見つかりやすくなるのでオススメですよ。
書き心地のいいノート+かっこいいノートカバーならメモもはかどりますね。
「メモ取ったっけ?」タイプのあなたへ
「多分覚えているから大丈夫だろ。」
「面倒だから後でメモしとけばいいだろ。」
「重要そうじゃないからわざわざメモしなくてもいいだろ。」
メモを取り慣れてない頃によくあることだと思います。
好きなこと・興味があることはしっかりメモっているのに、苦手なこと・興味がないことはメモしないということはありませんか?(私はあります)
定型発達さんでもどの情報が必要なのか取捨選択するのはとても難しいこと。
特に興味がないことを覚えておくのがニガテなADHDさんは、こまめにメモを残して頭の外へ情報をアウトプットしておく必要があるでしょう。
対策は興味のある・なしに関係なく普段からメモを取るクセをつけていくこと。
メモに助けられる経験が増えていけば、メモへの苦手感も減少していきますよ。
「話を聞きながらメモを取れない」タイプのあなたへ
真面目でマルチタスクが苦手なADHDさんによく見られます。
話を聞くのに集中していると、同時にメモを取ることが出来なくなってしまうんですよね。

私は電話受けながらメモを取るのが苦手です(´;ω;`)
出来るだけ視覚的な情報で伝えてもらう(口頭よりプリントや指示メモ、電話よりメールなど)ように周囲の方に手助けをお願いするのがベスト。
あとは文明の利器に頼る方法も。
ボイスレコーダーを使って、メモを取れるスピードで聞きなおすのもいいですよ。
ボイスレコーダーを使う時は相手に一言断りを入れておくとスムーズです。
例:「お話を集中して聞きたいのでボイスレコーダーで録音させてください。あとでメモを取る時に使います。」
一つあると便利ですね、ボイスレコーダー。
「字が汚くてメモが読めない」タイプのあなたへ
急いで書くと文字がグチャグチャで後で読み返しにくいメモになったりしますよね。

自分で書いたのに読めないんだよね(汗)
焦らず、できるだけ丁寧に書くことを意識していきましょう。
それと出来るだけ早くメモの清書をするのもオススメ。
記憶がフレッシュなうちに書き直せばミスが少なくて済みます。
また、字を書くのがニガテなら、ノートパソコンやデジタルメモなどを活用するのもアリですよ。
ポメラならサイズもコンパクトで持ち運び楽チンです。
「写している途中で消されてしまう」タイプのあなたへ
ホワイトボードを一生懸命書き写しているのに、途中で消されてしまうととても悲しくなりますよね。
知能検査WAIS-IVで処理速度が低かった私はこの問題によく直面します。
↓WAIS-IVの体験談はこちら
少人数なら消すのを待ってもらうように声かけるのもいいですが、大人数だとなかなか難しいと思います。
そんな時はスマホで写真を撮って、後でゆっくりメモを取りなおせばオッケー。
カメラのシャッター音が鳴らないように無音になるアプリを利用するといいでしょう。
iPhoneのアプリ↓
Androidのアプリ↓
「難しい言葉がニガテ」タイプのあなたへ
口頭でバッと難しい言葉が出てくると、その言葉に戸惑ってしまってなかなかメモが取れないなんていう人もいると思います。
質問できる相手の場合は早めに質問して解決しておくのがベストです。
「聞くは一瞬の恥 聞かぬは一生の恥」なんてことわざもありますしね。
簡単な言葉・シンプルな言葉で言い換えできる時は言い換え表現も併せてメモしておくと読み返した時に便利です。
なかなか質問できない空気の時は電子辞書で調べるのがオススメ。
スマホで調べることも出来ますが、話している時にスマホを持ち出されるのを好まない人もいるので注意。
電子辞書は調べるのも簡単なので語彙力に自信がない方は1台持っておくといいですよ。
振り返りやすいメモの取り方
- メモをした日付を書く
- 書くスペースは広く使う
- 箇条書きでまとめる
- 色は3~4色程度にする
- 難しい言葉や横文字は使わなくてもOK
メモをした日付を書く
時系列がわかるだけでなく、取り組む優先順位をつけるためにも必要です。
期限や締め切りもあれば忘れずに書いておきましょう。
やることの優先順位をつけるのがニガテでついつい先延ばししてしまうADHDさんは多いため、緊急度が分かりやすい日付・締め切り・期限はメモを取る上で重要なポイントになってきますよ。
↓先延ばしの対策についての記事はこちら
書くスペースは広く使う
字がギュッと詰まっているメモは読み返すのがストレスに。
メモを広く使うことで目にも優しいですし、後から書き加えることもスムーズです。
表や図も大きめに書くと、気付いたことなどを気軽に書き込めて深い理解の手助けになります。
箇条書きでまとめる
長い文章で書いてあるメモより箇条書きの方が大事なポイントが分かりやすくなります。
5W1H(いつ・どこで・だれが・なにを・なぜ・どのように)を意識して箇条書きでまとめるとメモを見直した時に役立つことが多いです。
色は3~4色程度にする
色を使ってメモを取ると重要度がパッと見ただけで分かりやすくなります。
色ごとにきまりを決めておくといいでしょう。
例:「赤→最重要、青→やや重要、緑→自分の意見」など
ただし色が多すぎると逆に混乱を招いてしまうので、3~4色程度がベストです。
難しい言葉や横文字は使わなくてもOK
自分が見直した時にすぐ理解できるようなメモが理想的。
パッと見て思い出せなさそうな言葉は簡単な言葉で書きなおしておくと理解がスムーズです。
聞きなれない省略された言葉や使いなれない横文字なども、時間が経って見直した時に理解できなければメモした意味がないので、使い慣れた言葉に直しておきましょう。
メモのメリット・デメリットとは?
メモを取ることで生じるメリット・デメリットについてみていきましょう。
- ワーキングメモリ(作業記憶)の効率化
- 情報を整理しやすくなる
- 何度も同じ質問をしなくて済む
- 相手に良い印象を与えることができる
- 時間がかかる
- 面倒くさい
「メモを取る時間がもったいない」「面倒くさい」と感じている方もいると思います。
しかし、メモを取ることで防げるミスに対応する時間を考えると最初からメモを取った方が効率的と言えるでしょう。
メモに助けられる経験が増えていけば「面倒くさいけど、メモ取っておくか~」とハードルも下がってくるはず。
ちょっとずつでいいのでメモを活用していきましょう!
まとめ
- やることの優先順位をつける時にメモが役に立つ
- メモを活用することで、ワーキングメモリを空けておくことができる
- メモを取ることで相手へ良い印象を与えることができる
- 苦手に合わせて、ボイスレコーダーを使うなどメモの手段を変えていく工夫をすると良い
今回はADHDさんのメモへの悩み事に対する対策法や、メモのメリットについてまとめていきました。
マルチタスクや優先順位をつけるのを苦手としているADHDさんは是非メモを活用していってほしいと思います。
↓メモの活用法の一つ、コーピングリストに関する記事はこちら
メモに苦手意識がある皆様のお役に立てたら幸いです。